〈 01.Euphoria 〉
CHISAがブルースをやったらどうなるんだろう?から始まった曲。
痛みに慣れず、失くしたくない怒りの感情。
そのパワーは大切な人や物を守るための原動力に変わっていく。
Euphoria=多幸感
どんなにかっこ悪くても、何度だって食らいついていく、もがいている今こそが”Euphoria”なのかもしれない。
自分のEuphoriaを紐解きながら、今までで一番ストレートな言葉、剥き出しな歌で表現することができました。
腐らずに生きろ、と自分を奮い立たせる応援歌です。
〈 02.一瞬 〉
ドラム、ベース、鍵盤のスリーピース編成とは思えないほどの音の厚み。
鍵盤のインプロから物語が始まり、疾走感と共にあっという間に駆け抜けていく3分間。
“いつか終わってしまう” と臆病になりながらも、目の前にある一瞬一瞬を逃さずにいたい。
そうして積み重ねてきた「今」を抱きしめる曲。
先にメロディーが生まれて、なかなか言葉をのせられずにいたけれど、わたしが言いたかった想いを、田中秀典さんが一緒に歌詞として表現してくれました。
〈 03.Syrup 〉
以前、NYでレコーディングをしたこの曲が、新たなアレンジに生まれ変わり、パワーアップ!
あえて音程をずらしたり、遊び心満載で重ねられたシンセ。
左右の耳にくっきりと分かれた、二人のギタリストによる、個性豊かで斬新なプレイが化学変化を生み出し、この曲のキーにもなっています。
今なら “青春” として振り返ることができる、いつかのあの恋。
言えなかった「ありがとう」、もう二度と感じられない甘酸っぱさをぎゅっと閉じ込めた一曲。
〈 04.Lush Brush 〉
きっと誰にでもある特別な人との思い出。
そっと大事な箱にしまって残しておけるように、そんな想いを曲に込めました。
ぐるぐると回転するような音だったり、歌詞の景色が浮かんでくる音をいくつも散りばめてます。
たくさんの声を重ねたのも良い思い出(なんと42声!)
「Lush Blush」は造語で
Lush…青々とした、みずみずしい
Blush…頬を赤らめる という単語を
組み合わせて生まれました。
田中秀典さんとのコライトユニット、nano + venti で作りました。
スウェーディッシュ・ポップなサウンドがドライブにもぴったりです。
〈 05.弱気なハート 〉
活動初期、弱い自分から前に進みたくて生まれた曲。
拠点である一軒家スタジオ「PRIMAGIC ROOMS」。
当時、まだ改装前の和室で作ったのをよく覚えています。
今回、ロックなアレンジに生まれ変わって演奏は強気(笑)
メンバーのオルタナなプレイに背中を押され、弱虫だからこそ歌えることがある、と改めて歌で表現できました。
“美しい世界を取り戻す旅” へ勇気をもって進み始める曲です。
〈 06.トワイライト・ランドリー 〉
盟友の和田敏明くんが「気張らず、気取らず、ゆるく、みんなで楽しめる曲」を作ってくれました。
としくんのメロディーにRIRIMATE + Tanatyで歌詞をコライト。
中華っぽい印象的なフレーズから始まり、打ち込みトラックの上に、生演奏のエレドラ、パーカッションのリズムが混ざり合い、味わい深いサウンドになっています。
初めて曲を聴いた時にはテーマに悩んだけれど、サビの”グッバイ”で、お客さんとライブで手を振れる曲にできたら良いね!という会話から、舞台設定が「ランドリー」に決まりました。
落ち込んだり、モヤモヤした気持ちも
洗い流しちゃえ!と肩の力を抜いて、ちょっぴり明るい気持ちにしてくれるスルメ曲です!
〈 07.イロドリ 〉
この楽曲も活動初期からある楽曲です。
生まれたての頃は、雨の日も楽しくなるような、キラキラして、ポップな世界を描いていました。
時を経て、新しい解釈で再構築し、雨の日の”繊細さ”や”憂鬱さ”をより色濃くしたアレンジ&サウンドにブラッシュアップ。
悲しみはいつまで経っても残ったまま。
それなら悲しみと一緒に歩いていくしかない…
歩き出せばきっと無数のイロドリを見つけられるはず、そんな願いも込めています。
〈 08.深海 〉
ゆらゆらと揺れるような、人のぬくもりを感じられるグルーヴに、どこまでも滲みながら広がっていく不思議なサウンド。
元々は仮タイトルのつもりでつけた「深海」から、どんどんとインスピレーションが広がり、その世界が形になっていきました。
別れはいつだって、息が出来ない、真っ暗な世界に一人取り残された気持ち。
もう「君」はいないけど、ちゃんと心の中に生きているんだと、自分に言い聞かせながら、「君」に手紙を贈るような、話しかけるような、そんな楽曲です。
〈 09.晴天 〉
「一瞬」と同じく、ギターレスのシンプルなピアノ3ピースの編成。
演奏の熱量が痛いほど伝わってきます。
寝不遊さんに楽曲提供していただきました。
“死” や 別れ”と向き合い完成した特別な一曲。
ボーカルレコーディングの前日、私にとって悲しい別れがあり、天に届くように歌を残しました。
一生忘れられないレコーディング。
どんな人生の終わりを迎えたとしても
「天晴れ!あなたの人生はとても素晴らしい!」と
拍手で送り出してあげたい。
お土産話をもっていくその日まで、もう少しここで頑張るよ、と前向きな気持ちも込めています。
〈 10.陽だまりのライナス 〉
“いつか必ず死んでしまうなら”
どうしてもこの曲を歌いたい!
そう思うほど大好きなmicro + grande の1曲。
死生観について考えさせられる曲ですが、柔らかい日差し、爽やかな風がふわりと吹いてくるような…身体が少し軽くなるサウンドが、優しい気持ちにさせてくれます。
コーラスはmicro + grandeと一緒に録りました。
お二人が色々な想いを乗せて、15年以上前に生み出した楽曲に、今のお二人と声を重ねる、残すことが、尊くて幸せな時間でした。
〈 11.Sing 〉
私の居場所、PRIMAGICのテーマを作ろう!と書いた曲。
私が鼻歌を歌いながら歩き、一軒家スタジオのドアを開けて入ってくる音から曲はスタートします。
いつかこの曲を聴いた時、このドアの音まで愛おしく感じる時がくるんだろうな。
PRIMAGICというこの場所から、はじまりの魔法をかけて、たくさんの人のもとにハッピーを届けたい、そんな楽しいことがずっと続きますように!
そんな、CHISAらしい一曲です。
コーラスは大好きなチームのみんなで歌いました!
ライブではみんなと一緒に歌いたい。
いつだって楽しいは自分たちでつくらなくちゃ…!
〈 12.Trajectory 〉
思い描いていた形と違ったとしても
この人生という旅は奇跡の連続。
全ての出来事にきっと意味があるんだ、と
これまでの軌跡を誇りに思いたい。
わたしの一番伝えたかった想いがこの曲に宿っています。
レコーディングでは、全楽器のバンドメンバーが全一緒に演奏する、という一発録りというスリリングな手法で録音しました。
わたし自身、みんなと一緒にブースに入り、ピアノを弾きながら歌い、ボーカルも同時に録音しました。
二度とない瞬間、せっかくなら緊張さえも
楽しもうと後悔のない演奏を残すことができました。
リアルで素直な想いが音楽に記録されています。
メトロノームの音が時間を刻んでいるようで、ちょっぴり切なくなります。
〈13.朝がくるまで 〉
どうしようもなく落ち込んだ時に、自分に向けて作った曲。
私の本音は一体どこにあるんだろう?と自分自身と会話しながら、恐れず吐き出した言葉たち。
弾き語りならではの自由な歌は、一回きりしか残せないものです。
息づかいや、細かい声の表現まで感じてもらえるはず。
同じように落ち込んでいる方が、”そのうち浮かぼう”と前を向いてくれたら嬉しいです。